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老後は愉しい寝 4

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義兄より。2月4日南カロライナ州マートルビーチにて。空がジェット機の旋回音で騒がしかったらしい。中国のバルーン騒動 

今回は、あるある老々生活について。

歳を重ねれば、身体的衰えや故障は必ずやってくる。

まずは、家族についてもう少し紹介。今年、カミさんは70歳、ワタシは73歳、義母は98歳になる。カミさんの母親と同居してほぼ10年。義父は3年前、97歳で他界した。

コロラドに住む場所はあるのだが、ウインタースポーツをしない隠居老人には、冬の環境がすこぶる厳しすぎる。ということでスノーバードのシンプルライフを目指し、冬は南部で過ごしている。

ただそれもこれも、身体の自由の利く、ある程度の期間だと覚悟している。

またスノーバード自体、日本では馴染みの薄い生活形態かもしれない。国土の広い北米やカナダの発想であり、日本のように比較的温暖な気候と四季折々の季節が楽しめる国では不要とおもう

そんな中、トレーラー暮しは長期に渡り、限られたスペースと色々な決め事もあり、義理の母には生活に順応するまで、かなり苦労を強いたとおもっている。と同時に、いままで広い家暮らしで、見えなかった部分が数多くあることに気づかされた。

カミさんは職業柄、母親に対して、ストレートな物言いをする。

大学進学の際、父親に「女はどうせ嫁にいくのだから」と学費を渋られ、地方の安い大学で妥協した。一旦社会人となったものの、男尊女卑社会に納得できず一念発起。30手前から夜学で勉強し直し、弁護士資格を取得した。とはいっても「弁護士はピンキリ、歩けば棒にあたるほど居る」と、鼻にかけることもない。

さて、ここからが話しの本題。

トレーラーに寝室は2つ、母の方に小さなトイレ、我々の部屋の隣にシャワー付きのトイレがある。

興味のある方はこちらをどうぞ。 

狭小暮らしになり、義母に対する認識のズレに気がつく。

女性は何歳になっても女らしさを保ちたい。そう感じるようになったのは最近のことだ。装いにしても、体調にしても、男婿には相談できないらしい。娘には下の世話を頼めても、男にはしてほしくないのが本音だろう。出来ることなら、見知らぬふりをしてほしいということだ。ただし物理的なことはワタシがやる。

それから、もう一つは、認知症。これも軽い症状のため、出来る対策をとれば、日常生活に支障はない。

昔、ワタシの両親が自立型老人コミュニティーに入所し、施設の方々の幼稚園児言葉に驚き、食堂、運動、ゲームなどで知り合った人々との会話が成り立たないことを知り、施設を出ることに。また、親しい同級生の母親は施設に入所し、後半は訪れても息子と認識されなくなり落胆したという。

他にもあるのだが、この辺の話はこの映画を(2021年) ご覧いただきたい。ただし愉しい映画ではないので、無理にお勧めはしない。主演をアンソニー・ホプキンス卿に依頼した監督は、返事をもらうため数年費やしたという。

認知症患者の視点から描いた作品なのだが、演技があまりにもリアルすぎて身近なテーマでもあり、第三者の視点から観ようとおもいつつ、どうしても感情移入させられ、辛いものがあった。

83歳でのオスカー主演賞は最高齢という。朱玉の演技をご覧ください。

続きは次回に。


by tanatali3 | 2023-02-05 18:21 | | Trackback | Comments(4)
Commented by ymomen at 2023-02-06 01:34
自身も脳梗塞後の義父と同居した経験があるので、なかなかできないことをなさる、と拝読していました。
義父も母も認知症です。哀れです。ただ多くのことを忘れた本人には、葛藤が少なくなったのなら、ということだけが慰みです。
Commented by tanatali3 at 2023-02-06 06:07
ymomenさん
健康寿命が延びたお陰でしょうか、よく同様の話を見聞きします。
お互い助け合い、命を全う出来ればとおもいます。
Commented by miekofrench at 2023-02-09 08:25
映画「The Father」見ました。
あれ変だなと頭を捻っていたら、認知症の人が見る世界がこうなんだと気づきました。アメリカで認知症になった日本人の女性が、施設に入った後、英語が話せなくなったという話を聞きました。日本語でしか会話ができなくなったそうです。怖いですね。
Commented by sunandshadows2020 at 2023-02-12 14:49
お母様98歳ですか、立派ですね。
そして同居しながらの生活を楽しんでいらっしゃるtanataliさんにも拍手喝采です。
実は私、スペイン語を習い始めたのは認知症になれば最後の言語を忘れると聞いて、英語を忘れたらこの国で生活が不便だからと最後の言語のスペイン語を忘れても良いからと半ば冗談でしかし半ば本気で、がスタートでした。長生きすれば長年使用した身体頭脳も何処か支障が出るのは当たり前と思っています。
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